シングルマザーになって市役所に行くことが増えた。

きっとみんなネットで調べて、もらえる手当てはないか、申請忘れがないか、必死に探すと思う。

私もそうで、その中ですごく疑問に思った制度があった。

それは寡婦控除(かふこうじょ)。

の場合もあるけれど、今回は寡に絞って書きます。

寡婦控除とは、所得控除の額が上乗せされ(最大35万円)、税額が軽減される仕組み。

寡婦(かふ)とは夫と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていない人を指し、扶養親族がいる人又は生計を一にする子がいる人を指す。

何が問題かというと、未婚、あるいは非婚のシングルマザーは、婚姻関係を持っていないので、寡婦としてみなされないのです。ですから、同じシングルマザーでも結婚したことが有るか無いかで、最大35万円の税金の控除額の差が生じるということになります。

そこに違和感を感じました。一体何が違うのでしょうか?裕福な方を除いて、たいていのシングルマザーは一家の大黒柱としてがんばって働きます。そこに離婚した者と未婚の違いはありません。
未婚・非婚だって同じように控除を受けられるようにしてほしい。

安倍内閣は「女性が輝く日本」をスローガンに、待機児童の問題や産休後の職場復帰を支援したりしている。そして少子化に歯止めをかけることは日本の存亡に関わる重大事項です。ならばなおさら未婚・非婚と既婚を差別して扱うようなルールは積極的に変えていくべきだと思います。

横浜市などは「寡婦控除のみなし適用」といって、未婚・非婚のシングルマザーにも保育料や公営住宅の家賃の軽減といった寡婦控除を適用しています。
そういう自治体も増えてきているようですが、残念ながら私の住む自治体では保育料を減額するといった寡婦控除のみなし適用は無いそうです。思考停止しないで考えてくれている市もあるのに。変わってほしい。

2018/1 追記
寡婦控除は所得控除で国税です。なので管轄は国です。
もし離婚歴があれば、所得から寡婦控除分(最大35万円)を引いた額が所得とされ、市町村の住民税などが算出されます。

なので所得を元に決められている保育園の使用料にも
離婚歴がある人と非婚の親とでは差が出てしまいます。

市による「みなし適用」というのは、国は所得税法を変えないけど、私の市では 非婚者も 寡婦と「みなして」保育園の料金などを算出しますよ。ということです。

みなし適用はありがたいとおもいます。ですが、寡婦を定義している所得税法が既婚、非婚の差別をせずに、控除を適用できるようにすることが一番正しいことだと思います。
「非婚の子持ちを認めると日本の家族のあり方を否定することになる」そう言っている方々はさぞかし完璧な家族なんでしょう。昔から婚外子はいた。妾とかあったし…そこを見えないように仕向けてただけ。子供が足りないこのご時世、そんなこと言ってたら国が滅ぶ。

だいたい家族の形は家族で決めるので国に決めていただかなくても結構ですし。…あ、怒りがこみ上げてしまった…。
色んな人生があって良いはず。それを認めて欲しい。法で。

all about Japanで寡婦控除のことが短く分かりやすくまとめられています。

http://allabout.co.jp/gm/gc/444612/

国や県や市の支援を受けなくてもぜんぜん平気で生きられるようになりたいんですけどね。

追記:日弁連からも要望書や意見書が国に出されていました。こういう要望書、私の住む市にも提出してほしいのだけれど、どうすればいいんだろう・・・なんで非婚には寡婦控除を適用しないのか、理由が聞きたい。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2014/140116_2.html

 

寡婦控除についての進捗(2021年4月追記)

寡婦控除の見直し、ひとり親控除が適用されるようになります!
寡婦控除と同じ最大35万円の控除が受けられるようになります。

税法が変わり、ひとり親控除ができました!
国税庁:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1171.htm

改正前は寡婦(夫)控除の対象ではなかったいわゆる未婚のひとり親「ひとり親」に該当することになる、と「国税庁のひとり親控除及び寡婦控除に関するFAQ(源泉所得税関係)PDF」にあります。

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Web制作を生業にしています。主にHTML, CSS, JavaScript, PHP, WordPressのカスタマイズなどしてます。忘れっぽいので備忘録としてWebの小ネタを書いたり、人生のいろんなことを不定期にのんびり更新しています。小学生男児の母(シングルマザー)です。